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各種塗料の特性
 自動車模型の製作に当たって、その最も肝となる行程が塗装です。通常は模型用塗料を使用するのですが、一口に模型用塗料と言っても、巷には色々な種類の物が有り、またそれぞれに異なる特性を有しています。そこで、ここでは、各種塗料について使用感を含めて解説をしておきます。

TAMIYA プラサフ グレイ
 タミヤからは全部で3種類のプラサフが発売されていますが、下地として使い易いのがこのグレイの缶スプレープラサフ。薄目に溶いた溶きパテみたいな感じで少々キメが粗いので傷消し効果が高めです。上塗り塗料も殆ど選びません。他のスーパーファインタイプのグレイ&ホワイトは、傷消し・透け防止のサフェイサー効果は弱めなので、私はあまり使いません。
GSIクレオス サフェーサー1000/1200
 タミヤの粗目のサフを吹く程パーツ表面を荒らしていないのであれば、キメが細かいこのクレオスの瓶入りタイプをエアブラシで吹いて下地としております。傷埋め効果は上記のタミヤの程ではありませんが、隠蔽力・食い付きは問題なし。エアブラシでも簡単に使用出来るので使い易いですし、サフにしては意外な程エアブラシの洗浄も簡単です。上塗り塗料も選びません。
 また、成形色が赤いプラモデルや、パーツの成形にプラパテ・ポリパテを使用した場合、上塗り塗料によって成形色やポリパテの硬化剤中の染料が染みだしてきたり、プラパテが溶けたりする事があるので、これらを防ぐ為に1200のサフェーサーと同じくクレオス社の#8シルバーを混合して下地としたり、下地にサフェイサーを吹いてその上に#8シルバーを吹き合わせて下地とする場合もあります。
ホルツ プラサフ
 自動車補修用のプラサフ。プラスチックには少々攻撃性が強いので使わない方が無難ですが、レジンやメタルモデルを製作する際には必要不可欠な下地塗料。食い付きも良く塗膜も丈夫で傷消し効果も非常に高いです。以前はソフト99のものを使っていましたが、成分変更の煽りで非常に使いにくくなった為乗り換えました。元の99プラサフよりは使い勝手がイマイチなのは拭えませんが、現行の99プラサフよりは全然使えるプラサフだと思います。上塗り塗料は何でもOKで特に選びません。
ソフト99 プラサフ
 レジン・メタルモデル愛好者には、一時期使用率100%かと思われるぐらい重宝されて"いた"プライマーサフェーサー。メタルやレジンへの食い付きが非常に強く、塗膜も丈夫な上に傷埋め効果・隠蔽効果も非常に高いもので"した"。しかし、2003年辺りからに入って品質が大幅に変更されてしまったらしく、今では元の性能とは180°逆の状態になってます。即ち、メタル・レジンモデルに使用してみると、食い付きが悪く・塗膜も引っ張りや擦れに弱くなっちゃいました。特にレジンへの食い付きはダメダメ。なんでこんな事になっちゃったんでしょうか?
TAMIYA メタルプライマー
 メタルパーツ用のプライマー。サフェーサー成分を含んでいないので、表面状態が良い金属エッチング等の下地に使います。金属素材にオーバーコートしてやると、素材の金属感は若干スポイルされますが、酸化腐食による劣化防止に効果があります。上塗り塗料は選びません。
モデラーズ グレイ/ピンクサフェーサー
 モデラーズブランドからリリースされているサフェイサー。プライマー成分を含有していないので、食い付きはかなり悪く、足付け無しで使うと後のマスキング剥がしの際に塗料がベロンと一緒に剥がれてしまう様なトラブルになる事があるので、足付けを粗目のペーパーで確実に施すか、クレオスやタミヤのプラサフの上に塗り重ねて使用する方が良いです。サフェイサーと言うよりは、粒子がカナリ粗いグレイもしくは薄ピンクの塗料と考えた方が無難。上塗り塗料も同じモデラーズ塗料でないと問題が発生しやすい傾向があります。
ウレタンサフェイサー
 実車補修用では、板金屋筋だとアクリル樹脂系よりも今やポピュラーになった感もある、二液混合タイプのウレタン塗料のサフェイサー。溶剤分の既発乾燥で硬化するのではなく、主剤と硬化剤の混合による化学反応で硬化します。このサフェイサーの利点は乾燥の早さ・強力な塗膜・食い付きの良さ、表面が平滑と魅力的な利点が揃っています。
 使用には、高圧(3気圧程度)確保可能なコンプレッサーと、0.4mm以上のノズル径のエアブラシが必須かと思います。また、吹き方もアクリルラッカーのプラサフとは全く逆で、一発で塗膜を形成できるようにドヴァーっと吹かなきゃイケマセン。
 私は実車のエアロ塗装に使用した事があるだけなのですが、ラッカーよりも塗膜が分厚く、また「ちょっと塗り過ぎちゃった♪」後のリカバーも非常に困難なサフェーサーです。模型用として売られているものであれば、こういった点は解消されているかも知れません。
▽ 下地塗料は、本塗装の食い付きを良くする事、表面の荒れ・小傷を埋める事、プラモデルパーツの様に透過性の高い素材の遮光、パーツの単色化、以上四つが主目的です。四要素の全てを必要とする場合は問題ありませんが、例えば小傷・ヒケのない綺麗な状態の黒系統の成形色で出来たプラパーツであれば、キズ埋め要素は不要な上に足ツケさえキチンとすればプライマー効果も不要ですから、下地塗料は単なるグレー系色でOKです。又、エッチングパーツの様に表面が綺麗な金属パーツの場合も、プライマー効果は必須ですがサフェイサー効果は綺麗な表面を荒らしてしまうだけなので不要と言えます。不要なモノの過度な使用は、余計な作業を増やすだけでメリットはありませんので、適材適所を取捨選択して使いこなす事が重要です。

▽サフェイサーを下地とする場合、吹きっぱなしだと表面が荒れた状態になります。メタリック塗装やパール塗装を行う場合には特にですが、サフェーサー面から1000程度のペーパーで表面を平滑化しておいた方が仕上がりが良くなります。ただし、あまり目の細かいペーパーで磨いてしまうと、今度は上塗り塗料の乗りが悪くなりますので(特にエッジ部)程々に。ウレタンクリアーで仕上げる場合は、下地の状態が磨き出し後の艶の善し悪しにまで多大に影響しますので、この下地からの研磨処理は非常に重要となります。


GSIクレオス ベースホワイト
 ホワイトと言うより殆どホワイトサフェイサー。仕上がりは艶消しであり塗膜も厚めだが、隠蔽力はかなり高く、上塗り色の発色を助ける為に重宝する塗料です。使用量も多めになるので、大瓶で買うのがお徳です。上塗り塗料は選びませんが、少々乾燥が遅めなので、速乾性の高い塗料を使う際には、このベースホワイトがあまり厚塗りにならない様に注意した方が良いです。
タミヤ スーパーファインサフェーサー
 グレイとホワイトの二種類がリリースされていますが、ホワイトタイプは通常の白塗料より隠蔽力が高いので、上塗りの発色を助けるべく、先述のクレオスのベースホワイトと同じ様な使い方で使用してます。
フィニッシャーズ ファンデーションカラー
 ファンデーション(以下F)ホワイト/Fクリーム/Fブルー/Fピンクがあります。下地塗料故にソコソコ隠蔽力も高く、更にクレオスやタミヤと違って仕上がりがグロス(艶有り)になります。使いこなせば、本塗装時の塗装面を平滑に保ってくれるので、自動車模型には重宝する下塗り塗料です。最も使用頻度が高いであろうFホワイトには、お徳用大瓶タイプも発売されております。
 モデラーズ ベースホワイト
 隠蔽力は、この項で紹介しているホワイト系の中では最強。但し、乾燥に時間がかかり、また上塗り塗料の溶剤分を吸いやすいので、このベースホワイトを使用する際には、乾燥の遅い同ブランドの塗料かタミヤの缶ぺ等で上塗りをするのが望ましいです。クレオスやフィニッシャーズ、或いは実車補修用塗料などの乾燥の早い塗料で上塗りすると、後々塗装表面にひび割れが発生する事もあります。フィニッシャーズのファンデーションやクレオスのベースホワイトが世に出るまでは、非常に重宝した下塗り塗料でもあります。
GSIクレオス #8銀(シルバー)
 成形色が赤いプラキットの場合、下地のサフや下塗りの白を吹いた時に、成形色がマダラに染み上がってくる事があります。また、パーツの成型時にウェーブやタミヤのポリパテを使った場合に、ポリパテの硬化剤に含有されている染料が染みだしてくる事もあります。こういう事態を避けるのに、現状有効なのが下塗りにシルバーを使うという方法。クレオスのシルバーは、メタリック粒子の安定性も高く、塗り重ねるアクリルラッカー塗料との相性も良く、また下に塗ったサフェーサーに影響を与えにくい方なので重宝します。
 ただし、シルバーという塗料自体が、元々食い付きが悪く上に塗る塗料の乗りも悪いという性質を持っているので、この点には注意を要します。
 ▽下塗り塗装は、本塗装する色の発色を良くする為に欠かせません。メーカーによって差はありますが、黒や白といった極端に偏った明度の塗料でも、下塗りの影響を受ける場合があります。基本的には、赤・青・黄・緑等の原色系で白顔料の含有が無いもしくは低い色の場合は、白系の塗料を使う場合が多いのですが、
・パーツの色を単色化させる
・上塗り塗料の発色を補助する
という為の手順なので、使用する色に併せて、様々な色を下塗りとして使う事もOKです。例えば、
・上塗り「赤」→下塗り「白」「ピンク」「オレンジ」・・・etc
・上塗り「青」→下塗り「白」「水色」「紺」・・・・etc
等々、下塗りによって本塗装の発色の差異が大きい色の場合は、特に下塗り色の選択は重要です。

▽サフェーサーは他の塗料に比べて汎用性が高めですが、下塗りからは上塗り+クリアーまで同じメーカーの色で統一するのが良いと思います。相性が悪い場合だと、溶け出し・ヒビ割れ・縮み等、後々トラブルが発生することもあります。私が今まで経験したモノだと、
・タミヤの塗料の上にクレオスのクリアー→溶け出しと乾燥遅延とひび割れ
・モデラーズの上にデカール、そしてソフト99クリアー→デカール面ひび割れ
といったトラブルに遭った事があります。


GSIクレオス Mr.HOBBYカラー(アクリルラッカー)
 模型用塗料のメーカーとしては老舗であり、都会だろうが地方だろうが、大抵の模型店で手に入る塗料。塗膜も模型用としては丈夫な部類であるし、何よりその豊富な色数の御陰で、調色スキルさえ上げれば、どんな色でも作り出す事が出来る。
GSIクレオス 水性ホビーカラー
 アクリル顔料を用いた塗料であるが、溶剤として人体に影響を及ぼしにくい水性塗料である。塗料自体が軽く伸びも良いので、エアブラシで吹いたり筆で塗ったりといった事がラッカーに比べて非常に楽です。また、水に溶けやすく、洗浄も水でOK。多少難はあるものの、薄めるのも水で出来ない事はないです。ただし、メタリック&パール色の発色は、メタリックと言うよりラメラメって感じでイマイチですし、乾燥も遅くボディ塗装には使用しづらい塗料でもあります。
タミヤ アクリルカラー
 アクリル顔料を用いた水性ホビーカラー。成分がクレオスの物とはカナリ異なっており、薄める際には水ではなく専用溶剤を使う事が必須となります。メタリック色はクレオスの水性と似た様な物で、ラメラメで使いどころが難しいのですが、他の色、特に艶消し系の色の伸びと発色は大変良いです。乾燥も、専用溶剤を用いてブラシ吹きすれば、水性にしては早く乾燥しますが、グロス系・セミグロス系は少々乾燥時間を必要とします。
 自動車模型では、内装等のインナーパーツの塗装に用いるのがお奨め。表面塗装をラッカーで行い、インナー塗装をこのアクリルで行うと、万が一はみ出てもラッカー塗装部を冒し難い水性アクリル専用溶剤で拭き取る事が出来ます。
エナメル系塗料(タミヤ/ハンブロール)
 伸びが非常に良く発色も鮮やかで艶も綺麗な塗料です。タミヤのエナメル塗料が有名かつ入手も楽なのです。筆塗りもエアブラシ吹きも可能ですが、専用溶剤はエナメル用薄め液を用いる事。画材店で売ってるハペトロールという油絵の具用の溶剤が、エナメル塗料を吹く際には、溶剤として使え乾燥も早くお奨めです。
 乾燥が非常に遅く、また塗膜も弱いので、塗装後は塗装部分を触らない様に注意する必要があります。性質としてラッカーやアクリルの塗料を溶かすリスクが皆無に等しいので、スミ入れという作業の際にも用いられる事が多い塗料。又、メタリック色の発色も非常に素晴らしく、金属パーツの表現の為に重宝されてきた塗料でもあります。
モデラーズ  レーシングカラー/ボトルカラー
 同社の缶スプレー塗料「レーシングカラー」とその瓶入り版。発色もが素晴らしい自動車模型専用塗料と言っても過言ではない製品。基本原色は白系顔料や黒系顔料を含有しないピュアな色で揃える事が可能であり、他にも「フェラーリレッド」「マルボロレッド」「スーパーホワイト」等、車種専用色も豊富なので、自動車に塗装する色としては、概ね何でもカバー出来ます。
 難点は、少々乾燥が遅い事と、他メーカーのラッカー塗料との併用が難しい事でしょうか?
 非常に使い易い塗料でして、初心者の方でも失敗しにくい塗料と言っても良いかと思います。塗膜も丈夫ですし、反面乾燥後の硬度も柔らかめなので、仕上げの研磨も楽々です。
フィニッシャーズカラー
 オートモデリGTという、関東の小売店が立ち上げた、自動車模型専用のアクリルラッカー系塗料。発色が良く艶も出やすく塗膜も非常に丈夫な上に乾燥も速く、更には基本色を含め色数も多いので、現状では自動車模型用としては最強の塗料かと思います。
 難点は、他メーカーのラッカー塗料の併用の相性が良くない事。そして、難点でもあり利点でもあるんですが、塗膜が非常に硬いこと。また、専用溶剤を使用するのが前提(一応クレオスの薄め液でもいけるらしいけど)なのに、その専用溶剤が容量は少ないのに高価な事。塗料単価は容量を考えればクレオスと比較しても同じ位か安い位かも知れませんが、専用溶剤(ピュアシンナー)が高いので結果的にクレオスよりも割高な印象です。クレオスのウスメ液でも稀釈出来ますが、万が一を考えると専用溶剤での稀釈を奨めます。
タミヤ カラースプレー
 タミヤからは瓶入りラッカー塗料はリリースされていませんが、缶スプレーでは非常に豊富な種類のカラーが販売されております。基本的には、同社キットの専用塗料として発売される事が多く、レーシングカーなどの専用色の調合に悩まされそうなアイテムの場合、このタミヤスプレーを用いれば調色不要の一発吹きが出来ます。
 この塗料の難点ですが、乾燥が遅く塗膜が弱く肉持ちも悪いという困ったちゃん。勿論これらは実際に何度か使ってみた上に、ここで紹介した他社のラッカー塗料との比較の結果でして、アクリル塗料やエナメル塗料と比べると、ちゃんとラッカー系の特性を持ってはいるんですけどね。また、この難点と関係あるのか、気候気温の影響を受けやすいみたいです。また、強制乾燥させる場合は、ちょっと厚塗りになっただけで簡単に発泡してしまいます。発色に関しては問題無いどころか、非常に鮮やかだったりします。
 使う場合は、缶スプレーのママ使用するのも良いですが、缶から塗料を抜き出してエアブラシで吹くと、缶のままより益々発色が良くなります。 
実車用補修塗料
 オート●ックスなんかで売られている実車用補修塗料。缶スプレー版はノズルや圧が大味なので(笑)、タッチアップボトルタイプを使うか缶から塗料を取り出すかして、エアブラシ塗装するのが基本。稀釈は市販のラッカー薄め液を使います。実車用と言うだけあって、発色も良いですし塗膜も丈夫に仕上がります。しかしながら、塗料自体がやや重めである上に、メタリック系は粒子が粗く、また原色系も顔料が濃いめです。更に、素人DIY補修でも使い易い様に、乾燥がやや遅くプラスチックなどは溶かしてしまうので、使用する場合は下地の段階でパーツ全体がサフエーサーで覆われている必要があります。

GSIクレオス スーパークリアー/UVカット
 私個人が基本的に愛用しているクリアー塗料。透明度も高く、塗膜も丈夫で研磨もし易い優れもの。乾燥時間も速めですし、塗料自体も軽いので取り扱いが楽なので重宝してます。
 難点は、デカールに対する攻撃性がやや高めな点と、肉持ちが不安定で塗装表面がうねりやすい処。
 他にUVカット版ってのが出てます。紫外線をカットする成分が配合されているらしく、赤や黄色等の原色系や蛍光色の様な染料系の様に紫外線による褪色が懸念される場合、このUVカットクリアーを使うと良いのかも知れません。こちらの方は、使った事もなければ耐久テストもした事が無く、実際にはどの位の効果があるのか正直知りません。
GSIクレオス スーパークリアー2
 上記のスーパークリアーの別バージョン。肉持ち・塗装表面の平滑性と艶の出方という欠点を補っているクリアーです。反面、乾燥が遅めで、デカールの上への塗装には、少々攻撃性も強いです。また、薄め液もレベリングシンナーの使用が大前提で、通常の薄め液を使うと白濁現象が起きる事があります。
 使い方としては、先ず通常のスーパークリアーでコートしてから、仕上げ吹きにこのスパークリアー2をレベリングシンナーで薄目に稀釈して使うのがメインですな。
 
モデラーズ スーパークリアー
 クレオスの物がデカールへの攻撃性が高いのに対し、このモデラーズの物はデカールへの攻撃性が低いのが利点。肉持ちも良く乾燥時間も問題ないレベルですが、研ぎ出し仕上げとなると話は別。どういう訳か、或る程度のポイントまでは乾燥時間が速いのですが、完全乾燥となるといつまでも溶剤分が揮発する様な感じで、殊に研ぎ出し仕上げに用いるなら数ヶ月単位で乾燥させないと、経年劣化による艶退けが早々に起きてしまいます。
 タミヤやフジミ等の国産デカールを使うキットを作る場合、やむを得ずキット同梱のデカールを使用する際には、その攻撃性の少なさと扱いやすさから。このスーパークリアーでコーティングする様にしています。
フィニッシャーズ オートクリアー
 オートモデリGTのクリアー。余計な含有成分が殆ど無い、純粋なクリアー塗料です。乾燥時間のコントロールが容易であり、また素性としての速乾性も非常に高く、肉持ちも良く塗膜も硬い優れもの。デカールに対する攻撃性はやや強めなので、国産デカールを使うキットへの使用は充分な注意が必要です。
 ただし、塗膜が非常に硬くなる為、乾燥させればさせる程ペーパーを入れにくくなりますし、また乾燥後に衝撃を加えると塗膜が割れる事もあります。エッチングパーツや薄いプラパーツへの使用の際は特に要注意です。
THC(東邦化研)エンジンウレタン・クリアー(無黄変)
 私が過去に唯一使った事があるウレタンクリアー。二液混合タイプながらカンペタイプもあります。元々はラジコン飛行機等の定番アイテムだったようですが、自動車模型用としても問題なく利用出来ます。研ぎ出しも可能。ウレタンのクリアーは、化学反応によって硬化する為、デカールの上だろうが蛍光色の上だろうが、、色止め即ち下地の塗料を侵しにくいというメリットを有し、同じく化学反応による硬化なので一定時間経過すれば完全間乾燥するというメリットを有する反面、失敗した時のリカバリーが非常に難しく、また成分的にアクリルラッカー塗料よりも人体に対する悪影響が強いというデメリットも有してます。また、塗料自体が重いのでブラシ吹きの際に高圧が要求されますし、ブラシの洗浄も念入りな洗浄が必要で面倒くさいところもあります。
 艶自体、ウレタンクリアー独特の濡れ艶に仕上がりますし、性質上どうしても厚塗りになってしまうということもありまして、私の場合は今では使わなくなった種類の塗料です。
フィニッシャーズ ウレタンクリアーGP1/GP2
 フィニッシャーズブランドの二液混合型ウレタンクリアー。私は使った事がないので詳細は知らないのですが、聞く話では自動車模型用として重宝するクリアー塗料だそうです。特に、GP1の場合は、ウレタンの割に塗膜が柔らかめで研ぎやすく、クラック等の発生の可能性も抑えられているそうです。GP2の場合は、研ぐ事が出来ない替わりに、平滑で硬質な仕上がりになるそうです。
 しかしながら、ウレタン塗料としての特性は先述のエンジンウレタン同様のメリット&デメリットでして、使用する人を選ぶ塗料でもあります。


GSI クレオス スーパーメタリックカラー
 通常よりもメタリック粒子の量を多めにしたり、塗料そのものにアルコール系塗料を用いる事で、実際の金属のような輝きを塗装で再現出来る特殊な塗料。エアブラシでの使用が大前提ですが、塗膜が強い事、質感が変わってしまうとは言えクリアーコートが可能であるところ等、これまでの金属感再現塗料とは一線を画す使いやすさです。中でもスーパーメッキシルバーはオススメ。メッキパーツのメッキを剥がし、グロスブラックに塗った上にスーパーメッキシルバーを吹いてやると、簡単にメッキっぽさを表現する事が出来ます。
GSIクレオス メタルカラー
 金属感を再現する塗料としては、上述のスーパーメタリックシリーズよりも遙かに先行して市場に流通していた古株。塗装して乾かした後に、ティッシュ等で磨く事で金属感を醸し出すという独特の塗装法にて使用します。塗膜が非常に弱く定着性も悪い為、磨いた後は全く触れなくなりますし、マスキングやクリアーコートが出来ないので、使用する場所に制限が多い使い勝手の悪い塗料です。
タミヤ エナメル塗料
 エナメル塗料は、その独特の質感も手伝って、クレオスのスーパーメタリックやアルクラッドが登場するまでは、金属感を塗装で再現するのに最も適した塗料でした。特にクロームシルバー・ゴールド・カッパー・ガンメタル・フラットアルミ・チタンシルバー・チタンゴールドといった色は、自動車模型の分野でもエンジンやサスペンション等の金属部分を再現するのに重宝します。
エナメル系塗料(タミヤ/ハンブロール)
 伸びが非常に良く発色も鮮やかで艶も綺麗な塗料です。タミヤのエナメル塗料が有名かつ入手も楽なのです。筆塗りもエアブラシ吹きも可能ですが、専用溶剤はエナメル用薄め液を用いる事。画材店で売ってるハペトロールという油絵の具用の溶剤が、エナメル塗料を吹く際には、溶剤として使え乾燥も早くお奨めです。
 乾燥が非常に遅く、また塗膜も弱いので、塗装後は塗装部分を触らない様に注意する必要があります。性質としてラッカーやアクリルの塗料を溶かすリスクが皆無に等しいので、スミ入れという作業の際にも用いられる事が多い塗料。又、メタリック色の発色も非常に素晴らしく、金属パーツの表現の為に重宝されてきた塗料でもあります。
モデラーズ  ボトルカラー
 同社の缶スプレー塗料「レーシングカラー」の瓶入り版。発色もが素晴らしい自動車模型専用塗料と言っても過言ではない製品。基本原色は白系顔料や黒系顔料を含有しないピュアな色で揃える事が可能であり、他にも「フェラーリレッド」「マルボロレッド」「スーパーホワイト」等、車種専用色も豊富なので、自動車に塗装する色としては、概ね何でもカバー出来ます。
 難点は、少々乾燥が遅い事と、他メーカーのラッカー塗料との併用が難しい事でしょうか?
 非常に使い易い塗料でして、初心者の方でも失敗しにくい塗料と言っても良いかと思います。塗膜も丈夫ですし、硬度も柔らかめなので、仕上げの研磨も楽々です。
フィニッシャーズカラー
 オートモデリGTという、関東の小売店が立ち上げた、自動車模型専用のアクリルラッカー系塗料。発色が良く艶も出やすく塗膜も非常に丈夫な上に乾燥も速く、更には基本色を含め色数も多いので、現状では自動車模型用としては最強のクリアー塗料かと思います。
 難点は、他メーカーのラッカー塗料の併用の相性が良くない事。そして、難点でもあり利点でもあるんですが、塗膜が非常に硬いこと。また、専用溶剤を使用するのが前提(一応クレオスの薄め液でもいけるらしいけど)なのに、その専用溶剤が容量は少ないのに高価な事。塗料単価は容量を考えればクレオスと比較しても同じ位か安い位かも知れませんが、専用溶剤が高いので結果的にクレオスよりも割高な印象です。

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